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11月の店内BGM

2020年11月15日

CRANK店内の音楽をご紹介する「今月の3枚」。

西麻布にお店を構えるQWANG(クワン)のオーナー・バーテンダー長谷川さんに選曲いただいた11月のCD、3枚をご紹介させていただきます!

「今月の3枚」は全て、ライブアルバムをセレクトいただきました。

ライブやフェスに足を運び、自分の好きな音を生で楽しめるというのは、音楽好きにとってはたまらない特別な時間ですよね。

目の前での演奏、そして自然と体が音楽にのってしまう、あのライブでの楽しい感覚、今は少しの間だけ我慢の時期という事で…

ライブアルバムを聴きながらドライブなんて良いのでは、というご提案をいただき長谷川さんがセレクトしてくれました!

ドライブミュージックの参考にも是非!

(http://qwang.sakura.ne.jp/ → QWANG)

『LIVE』 Donny Hathaway
アルバム前半4曲は1971年8月にハリウッドで、後半4曲は10月にニューヨークで行われたライヴを編集して1972年にリリースされたアルバムです。
何をどう説明していいのかわからない程の奇跡のような名盤です。最高のミュージシャン達と素晴らしいオーディエンスが繰り広げた感動的なグルーヴを感じてください。

『LOVE POWER PEACE Live at The Olympia, Paris, 1971』 James Brown
1971年3月8日、フランス・パリのオリンピア劇場で行われたライヴを収録したアルバムです。
1950年代後半から10年間以上ジェームス・ブラウン(J.B)を支えたバックバンド「The Famous Flames」との間で給与や待遇についてのトラブルがあり70年初頭にJ.Bはメンバーのほぼ全員を解雇してしまい、急遽代わりに集めたバンドメンバーは当時18才だったベーシストのブーツィー・コリンズや兄のフェルノス といった無名の若手のスタジオ・ミュージシャンでした。
最初の頃は酷い演奏と酷評された時期もあったそうですが、当時のJ.Bは年間 200以上のステージをこなしていたそうで、メンバーもメキメキと上達していって彼らは「The J.B.’s」と呼ばれる事になりました。
結成から約1年後のこのパリで行われたステージではメンバー全員が一丸となった凄まじいファンクを聴かせてくれています。
オーディエンスの熱狂もすごいです。You Tubeの映像や映画でも見ることができますが、とにかくこの人は手を抜かないしいつもステージ上でもメンバーに歌いながら指示を出してライヴ全てをコントロールしています。
おそらく編集はされているのでしょうが実況録音と言っていいほどの臨場感に圧倒されてしまいます。近隣に迷惑がかからない程度に是非大きめの音量で聴いてみてください。
『V.S.O.P.』 Herbie Hancock
1976年、ニューヨークで行われたニューポート・ジャズ・フェスティバルの中で特別に組まれたプログラム「ハービー・ハンコックの追想」の模様を収めたアルバムです。
当初はマイルス・デイヴィスを招いて彼へのトリビュートを考えていたそうですが、マイルスが病気療養中の為断念せざるを得なかったそうです。

Disc 1では、63年にハービーがマイルスのバンドに加入して以降「黄金のクインテット」と呼ばれたメンバーにマイルスの代わりに盟友フレディ・ハーバード(tp)を加えた編成でストレートでアクゥースティックなジャズを演奏しています。
ハービーのエレクトリック・ピアノ・ソロから「処女航海」への流れもとてもドラマチックで、続くウェイン・ショーター作の「Nefertiti」では変わらないコード進行のバックで凄まじいリズムセクションの演奏が繰り広げられ、続いてハービーによるメンバー紹介(これは本当にかっこいい)で始まる「Eye Of The Hurricane」は圧倒的な名演です。
「V.S.O.P.」とは、Very Special Onetime Performance という意味ですがこのライヴ以降 ”V.S.O.P. クインテット”として活動していくことになります。

Disc 2の「Hang Up Your Hang Ups」「Spider」では2人のギターリスト、ワゥ・ワゥ・ワトソンとレイ・パーカー Jr のファンキーなギタープレイが最高にかっこいいです。
当時はフュージョンが流行りだした時期で、Disc 1の様なストレートアヘッドなジャズから、Disc 2の様なファンキーなエレクトリック・ジャズを自在に演奏するハービーの懐の深さと、その場にいなかったマイルスからの影響を感じずにはいられません。